オクザシキ・ナカノマ・ゲンカン

オクザシキ(奥座敷)

床の間など座敷の構えをもつ正式な客間です。水戸藩の客人の診察は、この部屋で行いました。
床の間の床柱には刀傷があり、天井には槍で突かれた跡があります。幕末の動乱期につけられたと言われています。

オクザシキの民具

床の間(とこのま)
床の間

床の間は、畳の部屋に作られる座敷飾りの一つです。
客間に作られ、床柱(とこばしら)、床框(とこかまち)などでできています。掛け軸(かけじく)や生け花(いけばな)などを飾る場所です。

違い棚(ちがいだな)
違い棚

違い棚は、書院、床の間とともに書院造り(しょいんづくり)の客室設備の一つです。
違い棚は、もともとは身近な所に置く移動ができる書棚でしたが、室町時代末期になって床の間と左右して客室に作りつけられ、室内装飾の場となったものです。

付け書院(つけしょいん)
付け書院

付け書院は、書院造りで、床の間わきの縁側に張り出して設けた出窓のような部分です。
文机(ふづくえ)ほどの高さの板張りの前方に、明かり障子をつけたものです。

掛け軸(かけじく)
掛け軸

掛け軸は、書や絵画を布や紙で表装(ひょうそう)したものです。
日本では床の間などに掛けて鑑賞します。座って見上げるときに美しく見えるように、寸法が定められています。

打刀(うちがたな)
打ち刀

打刀は、日本刀の一種です。
馬に乗って戦う時に使う太刀とは異なり、打刀は徒歩で戦う時に使うために作られた刀です。
【ひたちなか市教育委員会蔵】

燭台(しょくだい)
燭台

燭台は、ろうそくを立てるための台です。
【茨城県歴史館蔵】

行灯(あんどん)
行灯

行灯は、照明器具の一つです。
木や竹のわくに紙をはり、中に油の入った皿を置いて、火をともしました。
【ひたちなか市教育委員会蔵】

茶釜(ちゃがま)
茶釜

茶釜は、茶の湯に使用する茶道具の一種で、茶に使用する湯を沸かすための釜のことです。
「釜を掛ける」といえば茶会を催すことを意味するように、釜は茶道具の中でも特別な存在と言えます。
【茨城県歴史館蔵】

煙草盆(たばこぼん)
煙草盆

煙草盆は、火入、灰吹(はいふき)、煙草入、煙管(きせる)、香箸(きょうじ)など、喫煙具一式を納めておき、客人に使っていただくための道具です。
【茨城県歴史館蔵】

ナカノマ(中の間)

正式な客を迎えるときに、「オクザシキ」の前室として使われました。

ゲンカン(玄関)

正式な客を迎えるときの出入り口です。

玄関